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ブラックホールに近づいたらどうなるか?
本, 二間瀬 敏史
によって 二間瀬 敏史
3.6 5つ星のうち 12 人の読者
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内容紹介 2014年春、ブラックホールが爆発的に輝く! 私たちの天の川銀河の中心には巨大ブラックホールがある。いまそこに、巨大なガス雲が吸い込まれようとしている。 光を放って周囲が明るく輝くこの現象は観測されたことがなく、観測が実現すれば謎だったブラックホールの仕組みが実際に 解明される第一歩となる。これまでブラックホールのイメージといえば「吸い込まれたら二度と出てこられない暗黒の領域」 というものだったが、近年では「光ったり」「中から物質が飛び出したり」という意外な仕組みが明らかになっている。 本書ではブラックホールがなぜできるのか、ブラックホールの中には何があるのか、ブラックホールを利用したタイムマシン などブラックホールの不思議な魅力をイラスト約40点を使ってわかりやすく解説。ブラックホールでやさしく読み解く 最先端の宇宙論も紹介。 内容(「BOOK」データベースより) ブラックホールはなぜできるのか、中には何があるのか、入ったらどうなるのか。常識を超える漆黒の穴ブラックホールの謎と魅力に引きずり込まれる本! 著者について 二間瀬 敏史(ふたませ・としふみ) 1953年、北海道に生まれる。京都大学理学部を卒業後、ウェールズ大学カーディフ校応用数学・天文学部博士課程を修了。 東北大学大学院理学研究科天文学専攻、教授。一般相対性理論、宇宙論が専門。 著書には『やさしくわかる相対性理論』『図解雑学 宇宙137億年の謎』(以上、ナツメ社)、『ここまでわかった宇宙の謎』 (講談社+α文庫)、『宇宙の果てを探る』(洋泉社カラー新書)、『宇宙には何があるのか』(静山社文庫)、『どうして 時間は「流れる」のか』(PHP新書)、『日本人と宇宙』(朝日新書)などがある。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 二間瀬/敏史 1953年、北海道札幌市に生まれる。京都大学理学部を卒業後、ウェールズ大学カーディフ校応用数学・天文学部博士課程を修了。東北大学大学院理学研究科天文学専攻、教授。一般相対性理論、宇宙論が専門(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る
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以下は、ブラックホールに近づいたらどうなるか?に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
本書のタイトルは『ブラックホールに近づいたら……』とあるが、コンセプトはブラックホールを中心とした宇宙物理学、相対性理論、量子力学などを広く扱うものである。イラストを上手く利用し、その上で難しい数式を殆ど排除して平易かつ比喩的に解説する。エピローグを除いて、(1)「ブラックホールの存在証明」、(2)「ご近所のブラックホールを訪ねる」、(3)「ブラックホールの上手な見つけ方」、(4)「ブラックホール観光ツアー」、(5)「ミクロの世界のすごいブラックホール」の5章からなっており、主要トピックとしては、ブラックホールの原理・誕生・種類、クエーサーや中性子星等のメカニズム、タイムマシン原理、ワームホール、エントロピーの法則とブラックホールの関係、量子論の基本など幅広い。前叙のように、難しい数式は排除して図解を利用して平易・比喩的に解説されているが、文系人間の私では若干理解が覚束ないトピックがある。これは、正しくはイメージとしてなかなかしっくり来ないと言った方が正しいだろう。その典型が量子力学が展開される第5章、超弦理論やホログラフィック原理、ブラックホールとエントロピー理論の連関などである。これらのトピックは、本書の解説の問題ではなくて、量子論の本来的難度と私の理解力に起因するものと推察する。右トピックを除くと、私でも理解できるものであり興味深いトピックを集めた良書と言える。私見ながら、(一般・特殊)相対性理論について基本的知識があると、より理解しやすくまた本書の理解も深まるように思う。なお私の買った本書は「二月十六日第一刷発行」であるが、43頁に「中性子星ができるとき、陽子は陽子を吸い込んで中性子に変わってしまい……」とあるのは、“陽子は電子を吸い込んで”の誤りであろう。98頁の中性子星の誕生メカニズムの解説のところに、「原子核の中の陽子は電子を吸収して中性子に変わり……」とあることからも明らかと思われる。個人的に印象に残ったのは、ブラックホールの種類とメカニズム(134〜156頁)、ブラックホールの無毛定理(130〜132頁)などである。前者はブラックホールは4種類あり、実在するのはそのうち2種類というものだが、私見では残りの2種類が実在しない理由についてやや拍子抜け(解説が淡白)の印象を受ける(当該2種類は電荷を持つが、宇宙空間では正負が同じだけ存在し全体として中性となるので自然界に存在するのは電荷を持たない2種類のみという:136頁)。後者は、ブラックホールの性質を物理学的に表現したもので、ブラックホールの本質は質量・回転・電荷の3つしかないというもの(132頁)。著者はこれをして「ブラックホールに毛が3本」と面白い表現をしている。評価は前叙のように私の理解の範囲(第5章の一部を除く)で判断したものである。
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